「ひな、身体の調子はどうだい?」
「はい、もうすっかりいいです」
私は、王さまに呼ばれ王さまの執務室にやってきていた。
あまりこうして王さまと話をする機会がないため、いざこうして向かい合うと緊張してしまう。
「ひなにこうしてきてもらったのにはわけがある」
「はい」
「ダリウス王国の事だ」
「・・・はい」
私の一件で衝突した争いは、私が戻ることにより収束した。
それきり、ダリウスの動きはないとジルに教えてもらった。
「今回の件を、アルバーナ王国は重く見ている。ひなが戻って来たからといって、このまま野放しには出来ない」
「・・・王さま。それじゃあ、どうする・・・」
「戦争になると思う。ひなもそのつもりで覚悟をしておいてくれ」
「・・・っ!」
また争いが始まる。
遠目で見たあの惨劇が・・・。