「待って!」

私はとっさに可奈の手を掴んだ。

その手は、びっくりするほど白くて。

細くて。

そして冷たかった。

可奈が立ち止まった。

振り向いた可奈と目が合う。

「お願い。

聞いて。

許してとは言わない。

でもどうしても可奈に伝えたかったの。

私だって可奈と会いたかったから。

可奈が好きだから。

だから、、、聞いて。」



可奈が目をそらした。

ため息をつく。



そして。

硬い声で言った。

「待ってて。買い物したの入れてくるから。」


「え、あ、ありがとう。」


もう一度ため息をついて可奈が歩き出す。