1日目 夜
毎年恒例でやっているらしい肝試し。
男女各1名ずつ順番に行くそう。
誰と一緒になるかな。
どうせなら同じグループの人が良い。
...もっと欲を言えば優くんがいいかも。
「今からくじ引きをする。くじなんだから文句無しだぞ〜。好きな子となりたいからってくじを交換するのも無しだ!!」
ドキドキしながらくじを引くと『5』と書かれていた。
誰なんだろう。キョロキョロしてると「俺5だったわ〜。誰か気になるわ〜。」って言ってる田口俊くんを発見。
...まぁ同じグループの人で良かったかな。
「咲桜誰だった?私、優だったけど変えてあげよっか?」
気を使って交換してくれようとする実優。
実優は優しいなぁ。
「あんまり優くんばっかりだと私が好きみたいだから、やめとこうかな。」
一緒にいすぎて、噂にされるのも嫌だし。
「そっか。じゃあまたね。」
「お、咲桜じゃん。」
実優とバイバイした直後に優くんと会った。
優くんに会うと嬉しがってる自分がいる。
「優くんは実優と一緒だっけ?実優、お化けとか苦手だから助けてあげてね。」
「まじか、じゃあ俺が助けてやんないとな。って言いたいんだけど俺は咲桜を守りたいかも。」
「は!?」
そんな事言われると思ってなかったから、驚いてしまった。
「お前、田口とだろ...?あいつ実優のこと好きだからなぁ...。」
そーゆーことか。一瞬、私のこと好きなのかなって思った自分が恥ずかしい。
「そっか。でも先生に申請しちゃったから。ごめん。」
優くんの話を聞いてから先生の所に行けばよかった。
ごめん俊くん...!!