最初はキミに興味なんてなかった。
少し早く学校に着いて、クラス表がまだ貼り出されていなかったから桜の木の下で少し休んでいたら、すごく気持ち良くてそのまま眠ってしまった。しばらくすると頭上から声が降ってきた。
「こんな所で寝てると風邪引くよ。」
誰?眩しい。
私の目の前には、まだ少し幼さが残ったキミが立っていた。
「ん、んー?…キミ、誰。」
「木下一真。キミと同じ新入生だよ。」
「ふーん。」