゚*.。.*゚*.。.*゚

「朝は…ありがと」

お昼休みの屋上。

今日は入口の壁で影になっている場所を確保できたからそう暑くない。

「ん」

真横に座る龍が、チラリと私を見て軽く頷いた。

「ヒーローみたいじゃん。なんで分かったの?私の危機」

ん、と頷いた後、龍がなにも言わないから私からそう切り出す。

すると、

「別に。超偶然」

……超偶然……そっか。

でも、助けてくれてホント良かった。

……だって今は正直、明日斗との恋は諦めてしまっている。

「…偶然でも嬉しかった」

ポツンと呟くと、お弁当を広げようとしていた龍の手がピタリと止まった。

「龍?」

私が呼ぶと、龍は小さく咳払いをして再び口を開いた。

「お前さ」

「ん?」

「明日斗と……この先やり直したりとかすんの?」

「……しないよ。するわけないじゃん」

だって明日斗は……。

私は続けた。