な、によっ!バカッ!

思わずムッとして、私は龍に口パクをした。

邪・魔・す・る・な!

すると龍がニターッと笑いながら変顔で応戦してくる。

もうっ!

その時だった。

「あー、美夜」

ドクン!と一際心臓が脈打つ。

「え、」

急に明日斗に呼ばれて、私は咄嗟に立ち上がった。

「な、に?」

「今日、一緒に帰れるけどどーする?」

……嘘。

嬉しい。

信じられない。

明日斗は入り口に寄りかかったまま、少し頬を傾けて唇を引き結んでいる。

モデルみたいで凄くカッコいい。

「どーすんの?」

「あ、うん。一緒に帰る」

「じゃ、クラスでまってっから」

「うん」

やったっ!死ぬほど嬉しい!

久々だ。本当に久し振りに、明日斗から誘ってくれた。

ダイエットやイメチェン、頑張って良かった。