何故帰らないのか。

答えは簡単。家に帰っても勉強の嵐。

受験シーズンに追われる、中学3年生だ。



「ねえ、キミ一人?一緒に遊ばない?」


誰かの影と声が聞こえる。

私を呼ぶのは一人の男の子。


黒い髪。

大きな瞳。

色の白い肌。


私は差し伸べられた手を取り、

男の子と一緒に町を歩く。

名前も知らない。今だけの・・・


夢のような話。