守ってくれる大きな手

「そうだったんですか、なんか、印象変わりました」

「本当に?笑俺、怖くないかな?」

「全然怖くないです」

「全然って言われちゃうと、犯人前にした時、ビビらせられないな笑」

「あ、違いますよ、あの時本当にかっこよかったです」

「え、」

「あ、」
「急にかっこいいとか言われたことないから、ちょっとビビった」

「あ、すいません…」

また、数秒間だけ、沈黙が流れた。冬のはずなのにだんだん暑くなってくる

「私、さらわれた時。意識なくしてたでしょ?その時と、病院で眠ってる時、、母の声がしたんです、もう、強がんなくていい、人を頼りなさいって」

「うん」
「近くに、助けてくれる人が必ずいるからって、その時、貝塚さんのことが浮かんだんです」

「うん、俺、愛馬さんのこと助ける自信あるよ」

「え、」

「なにがあっても、今度は必ず守る、約束するから」

「はい笑」

「信用してねーだろ」

「そんなことないですよ、半分信じてます」
「半分ってなんだよ笑笑」

「でも、貝塚さんに彼女さんがいないって、正直驚きました。」

「あー、いたことはあるんだけどね、俺が警察に入った時、なかなか、彼女に構ってやれなくて、愛想つかれちゃったんだよ、それで別れを切り出される前に、俺から別れを告げた」

「そうだったんですか、ごめんなさいなんか、」

「なんであやまんの笑、もう何年も前の話だからさ」

そうこうしているうちに、水族館に着いた
「わー、ペンギン!」

「うわ、かわいいなー」

「ですよね笑癒されちゃう」

「もう直ぐ始まるよショー」

「あ、そうですね、行きましょう」

「これからイルカショー始めたいと思います!今日参加してくれるイルカさん、かんなちゃんでーす!」

「ははは、かわいいー!」

「本当だな」

バシャーーーン

「きゃー、冷たっ!笑」

「うーわ、俺も」

「ははは、貝塚さん、ビショビショ」

「冷たいよ、なんだよ、かんなちゃん、こんな近くに来ると思わなかった笑」

「ここ、最前列ですからね笑」
この1日を2人で思う存分楽しんだ
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水族館デートから2日後
宇野警察署

「貝塚くん!内線1に電話!」

「はい!」

貝塚宛に電話がかかってきた。

「もしもし、お電話変わりました、貝塚ですが」

『愛馬 郁美』
「え?」

電話の相手は男。郁美の名前を出してきた。

「愛馬郁美知ってるんだろ?」

「彼女がどうか」

ぶちっ。、つーつーつー

「なんだったんだ」

"父は殺されたんです"