それに気付いたのか、亜咲はにやにやした顔で言った。


「写真撮ってもらおーよ!」


「へっ?!」


驚く私なんておかまいなしに、彼女は、彼に声をかけに行っている。


「ほらほらっ!そこに二人で並んで!」


カメラをかかげる彼女に、みんなの視線がこちらを向く。


あたふたしているうちに、シャッターを切る音が耳に響いた。


「撮れたよっ!ありがと、はりー!」


私は彼の顔を見れなくて、彼はすぐ、男友達のところへ行ってしまった。


ばいばい。




私に、本気の恋を教えてくれた人。


今日で、もう会えなくなる人…。