「陽葵ちゃん!?」
「陽葵っ……」
「陽葵……」
続けて佑に凪に昴も入ってきた。
私は立ち上がるとみんなの顔を見渡した。
「みんな、おかえり。
聞いてほしい事があるの。
聞き流してくれて構わないよ、私が言いたいだけだから」
笑えて言えた。
大丈夫、きっとみんなは聞いてくれる。
心ではわかっていたけど、少し保険をかけて"聞き流してくれて構わないよ"なんて言ってしまった。
「……もちろん」
寂しそうに笑う佑。
「……待ってたよ」
まっすぐに私を見る陸。
「……聞くよ、ちゃんと」
私を安心させるかのように笑う凪。
「…………」
すこし口角を上げて無言で頷く昴。
「…………ありがとう」
それに涙を流してしまった。