「帰ろう」
そして昴はそう優しく言って私を抱き上げるとバイクの後ろに乗せ、バイクを走らせた。
みんなも後ろからついてくる。
なんでみんなこないの?
変なの。
それに笑顔がこぼれた。
「はいこれ。あったまるよ」
倉庫につくと、いつもの奥の部屋へ行き佑が暖かいココアを出してくれた。
「ありがとう。」
それを飲む私をじっと見つめるみんな。
……きっと気になっているんだろうな。
私がなんで、あんなところへいたのか。
私がなんで、こんなに血だらけなのか。
「ありがとう。ごめんね」
今の私にはこれが精一杯だ。