「桜は今日も陽斗くんと登校してきたの??」




2人で上履きに履き替え教室に歩いていると 




いつもの質問をする唯奈




「うん。してきたよ」



「桜は陽斗くんに愛されてるね」



そう笑う唯奈ちゃん



愛されてるのかな???



ヒロくんはきっと私の事、妹か仲の良い幼馴染みとしか思っていない。




「さっきまでヒロくんといたのに寂しいな」



唯奈ちゃんと歩く廊下に



小さく呟く私の声は誰にも届くことなく




この空間に消えた



教室に入るともう既にいくつかのグループが出来ていて



みんな、それぞれに分かれていた



そして、私と唯奈ちゃんは窓側の席に向かった




入学式の日、席は自由だったから窓側の一番後ろとその一つ前の席を確保できた




「桜ちゃんと唯奈ちゃんおはよう!!」




席に着くとクラスメイトの女の子2人が笑顔で挨拶をしてくれた



「おはよう」



「あ、いきなりごめんね
 私は五十風 真琴」




「私は新田 紗世
 よろしくね」




そう自己紹介をしてくれる真琴ちゃんと紗世ちゃん



でも、なんで私と唯奈ちゃんの名前知ってるんだろう



ま、なんでもいっか