ガシ
涙を耐えて必死に走っていると
後ろからすごい力で引っ張られ
そのまま後ろに倒れ込む形になった
「ざけんなよ」
そして、耳元で聞こえる
低く怒っているのが分かる
ヒロくんの声がした
そして、そのまま何もいわず強い力で私の腕で引いて歩くヒロくん
こんなヒロくん初めて見た
こんなに怒ったヒロくん見たことなくて
すごく怖いし腕が痛い
「ヒロくん、痛いよ」
なんて言っても一切振り返ってくれないヒロくん
ガラララ
そして、着いたのは保健室だった
ドサ
すると、いきなりベッドに押し倒され
私の上に覆いかぶさるヒロくん
だけど、これはあの日のお父さんを思い出す
「や………めて。
ヒロくん、お願い
やめて。
どいてよ」
小さく漏れる私の声
次第に溢れ出る涙
手は上で強く掴まれてて動けない