お母さんの話によると
急性悪性の腫瘍が発見されたらしい
だけど、発見が遅くて治療が出来なく
余命が3ヶ月だと言われたらしい
お父さんが私たちにすぐ暴力を振るうようになった時に病気が見つかったらしい
悔しくて怖くて
そのイライラを私たちにぶつけていたらしい
だけど、ふざけるなって思ったし信じられなかった
お父さんがもうすぐいなくなることが信じられなかった
いや、信じたくなかった
私はすぐに家を飛び出し病院へ走った
会うのは怖いし会いたくないのが本音
だけど、このまま会えないのも嫌だった
一生後悔すると思った
そして、病室に着いた時
お父さんにはたくさんの管が繋がれていた
それがあまりにも苦しそうで痛そうだった
「お……とうさん?」
「桜」
お父さんが弱々しく私の名前を呼んだ時
「ごめんな。
怖い思いさせてほんとすまなかった」
そして、その言葉と同時
ピーーー
機械の鳴り響く音がやけに響いた
「目開けてよ!!
死んだら許さない!!!
ふざけるな!!
死んだら呪ってやる!
目覚ましてよ!!!」
私は泣き叫びながら
お父さんの体を揺さぶった
そんな私を他所に
医師たちは
「ご臨時です」
と、手を合わせた