「ヒロくん」




「どうしたの??」




「星キレイだね」




「そうだね」




そう言ってクスッと笑うヒロくん




私の前で笑うヒロくんの姿が私はすごく昔から好きなんだ




この笑顔が見れるなら



私はきっとなんでもやってしまう




ヒロくんが悲しい顔や辛そうな顔をしないように




私は笑ってくれるヒロくんの笑顔を大切にしたい





もし、ヒロくんを苦しめる人や悲しい顔にさせる人泣かせる人がいたら




私はきっとその人に何するか分からない




「桜、そっち行ってもいい??」



「うん、いいよ」



そう答えると




ヒロくんは数センチの隙間をまたいで



私のベランダに入って来た



そして、そっと私の頬に触れる暖かい手




「桜、どうして今日
 俺に抱き着いたの??」




私の瞳を捉えたまま




質問をするヒロくん




それはきっと理事長室でのことだとすぐに分かった