「随分と甘えん坊さんだね?」
遊はさっと頭を撫でると、椅子に座って自分の膝の上に土鍋を置いた。そして、蓋を開けた。
「今日くらい…いいじゃないですか……」
ぽそっと呟いたつもりだったのに、バッチリ聞こえたらしい。遊は楽しそうに笑っている。
「いいよ?今日はいっぱい甘えても」
そう言うと、木製のスプーンでお粥を掬い、ふーふー、と冷ましている。
「はい、あーん?」
お粥の乗った木製のスプーンを満面の笑みでこちらに向けた。
「…あー……ん」
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