い、今いい事言ったつもりだったんだけど……


思わぬ遊の言葉にショックを受けていると、頭を撫でられた。


「いい意味で、バカ。……そうだね、俺にはもう詩乃だっているし…そんな悩む必要ないか」


「…遊?」


元気になったの、かな?


恐る恐る声をかけると、グイッと引き寄せられた。


「ご褒美」


遊は愉しげに笑って、私にそっとキスを落とした。


「……なっ!?」


さっきまで泣きそうになってたくせに!!そんな雰囲気じゃなかったくせに!!


お風呂上がりの時のようにボッと顔が赤く私。