昨日と同じブルゾンに、ベージュのパンツ。
そして、目深に被ったキャップに眼鏡とマスク。
完全に怪しい。
やっぱり、ハルキは普通の人じゃないのかもしれない。
そうだよね、昨日出会って、いきなり付き合ってやるとか言うくらいなんだから。
それにしても、どうしてこんなに完全防備なんだろう。
「もしかして……犯罪者?」
思わず口にしていた。
そして、この声は震えていた。
確かに昨日、死んでもいいなんて思った。
でも、実際こうやってハルキを目の前にすると思う。
……死にたくない。
ハルキに殺されたくない!
どうしよう、ここは叫んで助けを求めるべき?