「そ、そんなの知らないし」



「なぁ…風邪移してやろうか?口移しで」




吸い込まれてしまいそうなほど色っぽいその瞳にあたしの心臓は素直に大きく反応した。



やばい……そんな言動反則でしょ。




しかも、口移しだなんてそんな言葉ふぅちゃんの口から出てくるとは思ってなかったよ。





「け、結構です…!」




密着している体からふぅちゃんの体温が伝わってきて余計にあたしの全てを刺激する。




「顔、赤すぎだろ…もしかしてほんとに熱移った?」






心配そうにあたしの頭をまるで割れ物を触るかのように優しく撫でる。


その行動にあたしはの思考回路はショート寸前。



ぷしゅー、と頭から湯気が出てきそうなぐらいだ。



「だ、大丈夫だから!

てか、ふぅちゃんほんとに大丈夫!?
ますます、おかしくなってきてる気がするんだけど」




いつものふぅちゃんならありえない。


お酒とか飲んで酔っ払ったらヤバくなるタイプだろうなぁ…。




「うん、俺も思う。

でも、ずっと真心とこうしてたい」



「っ…////

ふ、ふぅちゃんのせいであたしの寿命縮む…!」




本当に今日のふぅちゃんはどうにかしてる。


そのせいで、あたしの心臓はさっきからものすごいスピードで動き続けてる。