「でも……俺にだけ見せてよ」




「え?」




彼はそう言ってファスナーをズズーと下ろしていく。



驚きで頭が真っ白になって固まっていたあたしは彼の動きを止めることすら忘れていた。



ファスナーが完全に下までおろされて、あたしの醜い水着姿があらわになる。




「ちょ…!」



「なんなの…マジで…。

簡単にアイツに触られてんじゃねぇよ」




「な、何言って…!!」




人がいなくて見られてないからまだいいもののはたから見たらあたしたちかなり変なやつらだよ…!!


そう思うのに心は正直でドクンドクン、と心拍数が上がっていくのが分かる。




「だから、せめてこの姿だけは独り占めさせて」




「なっ…////」




言ってることはだいぶ変態なことなのになんであたしの鼓動は速くなっていくのよ…!!



「水着…似合ってる」


「っ…、」




次々と甘いセリフを並べていくふぅちゃんはいつものクールさが消えていて、よりいっそうドキドキが増す。