「あたし、浮き輪取りに行ってくる〜!」




みんなは先にプールに入り、楽しんでいる。



そんな中、泳ぐのが苦手なあたしは持ってきて空気を入れておいた浮き輪を荷物が置いてあるところに取りに行く。



本当は胸のドキドキを鎮めるためでもある。



ほんとに“好き”って言葉は反則だよ。



ていうか、ここの荷物置き場はプールから遠いから人も少ないし、日陰だし…最高のスペースだな。




「それ…いつまで着てるつもり?」




やっと、ドキドキが鎮まってきたと思った矢先



後ろから聞こえてきた声にドクンッと心臓が大きく反応した。





「ふ、ふぅちゃんには関係ないし。

あたしはあの二人みたいにスタイル良くないの」



「それでいいよ。ずっと脱がないで」




「分かってる…」




このパーカーは別に濡れても構わないし…っていうかラッシュガードだから濡れてもそんなに重くならない。