「…………………」

鳥のさえずりが聞こえてくる。
カーテンの隙間から陽の光が漏れ出ている。

「朝か。」

あれは、遠い日の、残酷な夢。
でも、れっきとした事実。

あの日、私の家に侵入した強盗等は、両親達を殺し、金品を少し奪っていった。

私は、その時、見つからないようにと、クローゼットに隠れていた。

そして、見つからなかった。
なので、私は、今も生きている。