「ねえ、何で私なの?

あなたらもっと相手がいるのに」

彼は綺麗な顔立ちをしているのに


何で私なのだろう


分からない


「一目惚れだから」


彼は少し小さめの声で言う



「え?そうなの?」


「うん、兄に紹介された日から
気になってた」



え……嘘


あのとき、中学生なのに



不覚にも嬉しいと思ってしまう



「先生は?」


彼は私の後ろの壁に手を付き、

私を見下げる


これってあの壁ドン……?