「もし嫌だと言ったら?」
「分かっているでしょう。このみさんの命の保証は出来ません」
やっぱりな…。会って数分しか経ってないが、この人ならやりかねない。
「一応聞きますが、それを受け、俺に得るメリットは」
「そうですね。もしプロジェクトを成功させたなら、貴方とこのみさんの結婚は認めます」
そうきたか…でもそれでこのみの身に何も起きないっていうなら…。
「……ああ、その条件受けます」
「分かりました。では後ほど私の付き人がプロジェクトの詳細データを届けさせます」
そう言って立ち去ろうと歩き始めた時、何かを思い出したのか、お祖母様は歩む足を止めた。