(はあ?!それ完全に犯罪行為だろ!)
そう心の中で思ってても顔には出さない。ここは我慢だ。
「そ、そうですか…」
「ええ。話を続けます。速水グループに必要な能力を持ち、速水家の血を引いている貴方なら速水グループを任せられます」
お祖母様は俺が継いで欲しいのは分かった。でも俺は…
「お話の途中で申し訳ありませんが、俺は速水グループを継ぐ気はありません」
そう言った俺にお祖母様の厳しい表情が更に厳しさを増し、俺を睨んできた。
「何故ですか」
「父が速水家の息子で俺がその血を引いていることは分かりました。そして跡を継ぐものがいないということも」