まあ、言ってることが分からなくはない。自分でも持ってる意味はあるのかて思うくらい必要性を感じない。
「でも、ごくたまに持って良かったって思う」
理由は教えないけど。
店の外に出た俺は、ポケットの中で震え続ける携帯を手に取り画面を覗いた。
「は?家から?」
…………………
「ただいま…」
家から電話が来てすぐ俺は美琴に勉強はまた今度と言って1000円札を渡そうとしたが…
『いや、俺が払う。家庭教師代』
そう言って俺を野良犬みたいにしっしっと手で行かされた。
っていうか…
「いつ俺があいつの家庭教師になったんだよ…」
はあ…とため息をつき、リビングまで続く廊下を歩いて行った。