「別に。家から近いところに選んだだけだし、それに、勉強は一度見たら覚えるだろ」
「………お前それ、一所懸命勉強してる世界中の奴らを敵に回したぞ」
「…なに?」
ちゃんと聞き取ることが出来なかった俺は美琴に聞き返したが…
「いや、何でもねえ」
「あ、そう。次、それとそれね」
「はあ!?まだやらなきゃいけねえのかよ」
文句を言ってるけど、それは当たり前。だって……
「当たり前。美琴さ、あの有名大を合格したいならここから、ここまでの範囲を習得しなきゃいけないから」
そう告げた俺は、美琴が使用してる参考書を手に取って今やってるページから約20ページ以上までめくった。