(不機嫌になってんな…まあ、理由は分かってるけど)
美琴は謙也さんのブラコンぶりに嫌気をさしてる。
当の本人はわざと気づかないフリしてるのか、それとも本当に気づいてないのか美琴の態度に気にもとめない。
「へえ〜、結構いいデザイン画じゃん。志樹デザイナーの素質あるんじゃない?よかったらうちで働かない?」
「冗談はやめてください、謙也さん。俺には無理ですよ」
「で、一週間で出来るわけ?」
そう告げたのは美琴だ。
「俺を誰だと思ってるの?有名ジュエリー店のオーナーだよ?」
出来るに決まってんじゃんってなぜか自慢げに言う謙也さん。