あったとしてもかなりの高価格になってしまう。



まあ、俺は別に大丈夫だだけど…。



だがBlue moonの作業は丁寧で繊細な仕上がりになるから、俺はここで"あれ"を作って欲しいと思った。



だからそう言われるのは分かっていた。分かっていたからこそ美琴を呼んだんだ。



「こいつやっとあいつたちを説得したんだってさ。それにこいつ兄貴の店でこれを作って欲しいってさ」


これっていうのは、俺のズボンポケットから勝手に取り出した、俺が考えたデザインが描かれている紙だ。



「なに勝手に…」


「うるさい。黙ってろ」