(あの女性……ここの店員だろ…)



内心呆れながらも中へ入っていく俺たち。その間に自身も乱れていた服を整い、ちゃんと座りなおした謙也さん…。



あれが世界有名な【Blue moon】のオーナーと思うと、人は外見で決めてはいけないと思い知る。



「それで、どうしたんだい?いきなり美琴から『明日そっちへ行く』て連絡きてビックリしたんだけど」



「ああ、志樹が兄貴に用事だってさ」



そう言った美琴に謙也さんは美琴から俺へと視線を移した。




「やあ、志樹くん。久しぶりだね〜」



「はい。お久しぶりです、謙也さん」