その後、京と蒼にも話した。



「…なるほど。要に遙は、楓加の近くに菊川さんの仲間がいたから警察にも通報できる余裕も無く偽りな彼氏になったわけですか。」


「菊川って人の行動は、俺よくわかんないけどさ、はる兄が全て背負わなくていいよ。」


「…確かに蒼眞の言う通りです。この事に関して決して楓加には言わないように。

…これ以上、楓加に辛い思いや真実を知ったとき悲しい思いはさせたくありません。」



俺も同感だ。
これ以上は、楓加も家族も巻き込みたくない。


だからって、俺1人で解決もできない。



「はる兄、1人で解決するなんて馬鹿な考えは捨てなよ。俺達家族なんだし助け合おうぜ。」


「…あぁ。」



いつの間に、こんなに蒼は大人になったのか。
俺より大人かもしれない。



「今回に関しては蒼眞の言うことが正しいですね。遙、何かあればすぐに俺に言いなさい。」


「俺、いつも思うけど京兄って普段から敬語だけど一人称は俺だよね。」


「…蒼眞、悪いですか?」



蒼は知らないだけで、小さい頃、京は俺みたいな口調だった。

両親は世界的に有名な会社の経営者で京は長男ということで自然的に敬語に変わった。