全てを話した。


その菊川が唯や蒼を殺そうとしたこと。
愛のない偽装の恋人を演じてること。



「うっわ!僕、あの菊川先輩に殺されかけたんだ。…執着心激しいタイプか。」


「唯、俺を怒らないのか?俺のせいでおまえ達にまで危害が…。」


「怒るわけないでしょ?僕がはる君なら同じことをしていたと思うよ。

それに、事故にあったのが、ふうちゃんじゃなくて僕や蒼君で良かったよ。」



確かに、楓加じゃなくて良かった。

と言っても、結局は蒼も唯も死にかけたってことが結論に至る。



「はる君の話を聞いている限り、…はる君は何も悪くないよ。自分を責めたら駄目だよ。」


「…っ、責めてねーよ。」


「結果的に僕も蒼君も生きているんだから、」



確かに終わりよければすべてよしなんて言うけど実際、菊川は犯罪を犯した。



「…本当に、悪かった。」


「はる君、終わりよければすべて良しだよ。」



終わりよければすべて良しか。
まだ、終わってないんだけどな。



「…絶対、守るから。」