楓加が危ない…。



「楓加に1ミリも触れることは許さない。」


「残念、遙君がいっても遅いわよ。何せ、もう向こうでスタンバイしてるもの。」


「…ふざけんな!」



俺は、これ以上失いたくない。
失わせなくない。


楓加には、笑顔でいさせてやりたい。



「私は本気よ。わかってくれた?私からあなたへの愛の重さ。」


「…これ以上、俺の家族を巻き込むな。」


「そうね、あなたが私の彼氏になるのならば殺すのはやめておく。」



菊川は狂っている。
自分のためなら人がどうなって構わない。



「なればいいんだろ。その代わり、今後一切俺の家族に手を出したら許さない。」


「あなたが手に入るのならば約束するわ。」





それからは事故も何も起こらなかった。

唯も事故にあって1週間後に目が覚め幸いにも後遺症もなかった。

ただ、左足の骨折はあったけど。



「そういえばさ、僕の友達から聞いたんだけどあのバスケ部マネージャーの菊川先輩と付き合い始めたんだって?すごいな〜はる君は。」


「…俺、嘘つけないタイプだから唯には本当のこと話しとくわ。」