「先程天使が居ると言いましたね。
こちらがこの天使の
ミュウさんです。」


 \ ォオオオォ /

報道陣から歓声が上がった。
フラッシュがますます激しく光りだす。

「どの辺りが天使ですか?」

「空は跳べませんか?」

報道陣の話を遮るように、母さんは直も続ける。

「何かみなさん勘違いしてると思いますが、彼女は羽もありませんよ。
天使とは、空想の人物もしくは、信仰の厚い人しか、ご覧になれないとされてますよね?
どこをどう間違えたのか、この人は天使ではありません。
天使のような人だと話ししたつもりだったんですがね。」



その瞬間報道陣は、

誰だよ世紀のスクープとか言ったの。

損はないとかいいやがって。


ぶつぶつ文句を言いながら一斉に引き上げていった。



俺はその瞬間緊張がとれた。




よっ…よかった…