真人は一目でミュウに魅了されていた。

この世の者ではない、思いがけない訪問に心を奪われていたのだった。



「なな…晃司…
あの人……天使だよな?」


「そうだけど?悪魔に見えるか?」


勢いよく首を横に振る真人。


「なんでここに…

天使がいるの?」


「俺もわからん」


「そっかぁ」


何を納得してんねん!


それからというもの、麻里が話しかけても、俺が話しかけても、曖昧な返事ばかりで、絶えずミュウをみつめていたのだった。



その間ミュウは、ただ、だまってニコニコとこちらの様子を楽しげに、福助をひざに抱えながら見つめているだけだった。