――中庭にある木製の白いベンチ。


大分花びらが散った、桜の木の傍らにあるソレにゆったりと腰掛けている彼。


その目線は、彼の手にしているわりと分厚い本に向けられている。

難しい哲学系のようなジャンルの気もするし、英語で書かれたファンタジーの気もする。


いずれも、スラスラと容易に読めるモノではなさそうだ。