アリサは笑顔でおばさんを送り出す。


本当は来て欲しいはずだ。


「コウちゃん、一緒に学校行こう!」

俺が幹の下に置いた鞄を持つとアリサはニコニコしながらついてきた。

「…それ、学校ではやめろよ?」

「それ?」


「コウちゃん呼び。」



「えー、なんでぇ?」


アリサが隣に並んで俺の顔を見上げる。