「私のコウスケに近づかないでっ！」

コウスケ？コウスケ…って光祐……
コウちゃんのこと⁉︎
え？どういうこと…

一瞬、私は状況が飲み込めなかった。

私の小学校には白いおっきな箱がある。

“ヒャクヨウバコ”っていうんだぜ、と前にコウちゃんが得意げに言っていたのを思い出す。

休み時間に彩香と一緒に校庭で縄跳びをしていた。

そしたら、いきなり知らない上級生に呼びつけられ、この人気のない校庭のすみにあるヒャクヨウバコの前に連れて来られた。


「光祐くんとマナミは両想いなんだからね！」

トイレの影からはマナミと呼ばれた子の友だちらしい子たちが3人ぞろぞろ出てきた。

ヒャクヨウバコのすぐ隣には外トイレがある。ここのトイレも結構汚くて人があまり寄り付かない。