バンっと出て来たアリサが手にしていたのはブタの貯金箱。


「それ…一度入れたら出せないんだろ?」


というか何で貯金箱…?


「割らなければ、ね?」


アリサは意味深にニヤリとした。



この顔…何回か見たことある。



なんかとんでもないことを企んでる顔。



「コウちゃん、こっち。」


やって来たのはアパートのボロボロの駐輪場。




「日曜日のこの時間は大家の中村さんは競馬。だから、ちょっと、音出ても大丈夫だよね?」


「お前…まさか…」