「ほら、鼻かめよ。」

ティッシュを手繰り寄せて渡してやる。


「ん。」

「ほら、チーンしろ。」


素直に鼻をかむアリサが可愛い。


何回か鼻をかむと、アリサはおもむろに立ち上がった。




「コウちゃん、ちょっと待ってて。あ、着替えてうちの外、来て!」



「なんで。」



また、こいつは突拍子もない。

俺の質問には答えないで、バタバタ、とアリサは部屋を出て行った。


とにかく言われた通りジーンズとパーカーに着替えて、外に出た。