「…俺、いらないのかな?って思うことあるよ。」


でも。



アリサの黒髪に手を伸ばす。


「アリサといると、少し、マシになる。」


多分、俺はアリサを失えば壊れる。


クルクルと、アリサの癖っ毛の毛先を指に巻きつける。



「だからさ?俺、大丈夫だから。空いたぶん、埋めて欲しい。アリサが。」


まだ、君のそばにいたい。


殴られたら、痛い。

でも、アリサと離れるともっと痛い。


「うん…埋める。いくらでも。溢れるくらい。コウちゃんの、となりで、埋めてあげる。」