「コウちゃんに会え…ないの…ぃやだよ。でもぉ…コウちゃんが…痛いのはもっと嫌っ!」



イヤイヤと首を横に振る。


アリサの涙が畳ににじむ。




「俺は…とにかくいいんだ。」


アリサさえいれば。



「空っぽは怖い。昨日の夜も…殴られたよ。」

母さんは深夜に帰ってきて手をあげた。

お前が悪いんだ。あんたさえ居なければ…



酒臭い吐息とともにそんな言葉が降ってきた。