なんだか…わしゃわしゃしたくなる。



アリサの前にしゃがみこむと、俺はおもむろに両手でその黒髪をかき混ぜた。



「わっ、何!」

アリサが真っ赤な顔でコミックから顔を上げる。


「触りたくなったから?」




「…っ。」




アリサはコミックを閉じて、お返し、とばかりに今度は俺の髪をわしゃわしゃした。


なんだかくすぐったい。