「好きですっ!」

その時の彼の顔を私はハッキリ覚えている。そして、私の感情も。

私と彼はお互い顔が真っ赤だった。

私は特に告白を断る理由はなかったので「いいよ」と言った。

私と彼は小学校から一緒にいて、別に嫌いではなかったしその内好きになるだろうと思ったから。

そして、だんだんメールなどデートをしていくうちに私は好きになっていた。お互い部活で忙しくデートはなかなか出来なかったがとても楽しい日々だった。

でも、突然私の気持ちは冷めた。彼は悪くない。私に他に好きな人ができたからだ。
そこで私は彼に別れの話をした。でも、彼はなかなか別れてはくれなかった。そこで幼馴染に相談し、幼馴染が色々言ってくれて、なんとか別れてくれた。

私はもう彼との関係は終わりだと思っていた。しかし、彼は毎日のようにメールをしてきた。「今何してる?」「今度〇〇行くんでしょ?」などのプライベートに関してのメールだった。別れる時に手伝ってくれた幼馴染にまた手伝ってもらった。しばらくは落ち着いたが、またしばらくしてから始まった。さすがにもう幼馴染には迷惑はかけられないと思い、とても仲の良い友達に次は言ってもらった。そこでやっと落ち着いた。

 
約10年後私は大人になり、偶然友達に会った。その時友達は「あ、そうそう。彼ねなんか傷ついてたみたいよ?笑なんだか懐かしいわね。」と言った。

私は「そうなんだ。」と返した。

その時私の心のどこかにモヤモヤが残った。

今でもそのモヤモヤは分からない。ただ彼が交通事故で死んだと聞いた時とても辛く悲しく心が痛かった。