私の幼馴染でとても勝手な彼の話をしようか。

彼は小学校の頃からの幼馴染だった。親同士の付き合いも良かった。

これは小学一年生の頃の話なのだが。どうやら彼は私の事が好きだったらしい。私は友達に言われるまで気づかなかった。いや、気づかないフリをしていた。彼は幼馴染でその彼が私が好きでないと知って悲しむのが嫌だったから気づかないフリをした。

それに私にも好きな人がいた。だから彼のことは好きではなかった。

そして、五年生の時には彼の私への気持ちは冷めていた。私はそれを知りなぜかとても心が痛かった。でも、この心の痛みはすぐに分かった。

彼は中学一年生の頃好きな人がいた。そしてその好きな人と付き合っていた。それはだんだんクラスに広がり私の元へと情報が来た。その時、またあの時と同じ心の痛みがあった。そこで分かったのだ。(あぁ、私は彼のことが好きだ)ということを。とても辛い片想いだった。頑張って諦めようとした。しかし、諦めることができなかった。
それから何度も諦めようと試みたがダメだった。

ある日夏が終わった頃。彼が別れたという情報を聞いた。どうやら彼女に他に好きな人が出来たらしい。だが、彼はまだ彼女の事は諦めていなかった。

彼女と別れたのに私にはチャンスがなかった。よくよく考えれば私達はすれ違いが多い。このすれ違いさえなかったら今私達は付き合っていたかもしれない。

色々思いながら中学を卒業した。結局私達は結ばれなかった。

 
あなたは本当に勝手ね。勝手に私のこと好きになり勝手に私のことを諦める。次はどんな勝手なことをするのだろうと思ったら次は交通事故。そして重症をおおい永遠に眠った。

本当に私達は結ばれなかった。私は今でもあなたの事が好きなのに。私は今でもこんなにあなたの事を想っているのに。あなたはもう一生起きないのね。

最後の最後にまた勝手なことを…。あなたがいない世界なんて寂しいじゃないの…。

 
「あぁ、恋って辛いのね」