それから10分くらい陸と色々くだらない話しをした。


「着いたぞ!」

『ありがとー。』


私は陸の腰に回してた腕を離して自転車から降りた。


「茜!」

『悠生速いよー。』


悠生は私たちより5分前に祭りに参加していた。


「わりーな。やるよ。」

『わーい。ありがと。』


悠生は私にたこ焼きが入った袋を渡した。


「土手行こーぜ。」

『陸は?』

「花火買って来るって。」

『そっか。』


悠生が歩き出したから私は後ろを着いて行った。2人とも何も口にしなかった。



『花火、由佳呼んでもいい?』


私と悠生が土手に着いて、お互い腰を下ろした時、なんだかいつもと違って私が口にした。


「陸が呼んでくるよ。」

『そっか~…。』

「たこ焼き食えよ。」

『うん。』


私は袋からたこ焼きを出して口に入れた。


「あのさー…。」


なんだか悠生がいつもと違う。


「俺ー…。」