「ヒユウ、ひゆう、ひゆう、」 「もう、俺の前から消えたりしないって、約束して、お願いだから、」 「あなたが、そばにいるなら、私はどこにもいけないわ」 私に選択肢なんて、ないもの。 「大丈夫だよ、いけてもどこにもいかせないから」 重なった唇から、涙の味がした。