彼の言葉は麻薬みたいに私の心を侵食していく。優しく包み込まれたみたいな、私の全てが肯定されたような、ふわふわした感覚に陥ってしまう。

深雪と呼ばれる自分じゃないと自分じゃないような気がしていた。

深雪がいないと、私がいる価値を見い出せなかった。



それでもいいと思えた。彼が見えるところにいれば、それでもいいと思った。