「深雪さん」
トントン、と肩をたたかれて振り向くと後輩であろう女の子が「これ、深雪さんにって」と小さなメモを渡してきた。
そこには走り書きでかかれたような、数字の数列と終わる頃に会おうという文字が記されていた。
「誰から?」
「名前は聞きそびれましたけど…なんかすごく白くて、男の人です」
白くて、男の人?なんか、何となくわかるような。わからないような。
白い、人。そういえばそんなことをノートかなにかに書いたような気がする。
ということは私の知ってる人なのだろうか。
「わかった、ありがとう」
ぺこりと頭を下げれば、その子はいえいえと首を振って、自分のデスクに戻っていった。
私なんかに何の用だろうか。