"白いひと。悲しそうな顔。真っ黒な髪。優しい顔で笑うひと。セツナと繰り返すひと。" セツナ。セツナ。セツナ。 真似るように繰り返してみたけれど、やっぱり皆目検討もつかない。 セツナと聞くと、胸がやけにざわつく。 もう思い出したくないのにどうしてノートに書いたんだろう。 消そうかと思ったけれど、何故か残しておいたほうがいい気がして。